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特集 カシオが考える人権問題

経営のグローバル化に伴い、「人権の尊重」は企業における重要な課題として注目されています。カシオは人権問題とどのように向き合い、事前対応の仕組みづくりをどう進めていくのか。ここでは、寺中誠氏からのご意見と、カシオの活動経緯をご紹介します。

人権問題と、どう向き合うのか

「人権問題」をどう考えればよいのか

皆さんが「人権の尊重」と聞いた時に、具体的にどういったことをすればいいのか、認識は一人ひとりで異なるのではないでしょうか。また、人権問題といっても、紛争や児童労働、国籍や出身地、宗教、性別、性的指向への差別などさまざまな問題がありますが、どれも自分の会社とは縁遠いように感じている方が多いかと思います。しかし、人権問題というのはどんなところにも必ず存在します。先に挙げた例だけが人権問題なのではなく、法令や文化、さらにいえば個人の考え方が異なることにより、人権問題の認識にはさまざまな形がある。つまり、人が集まる組織であれば必ず人権問題は発生するものであると考えたほうがよいのです。
そして、人権への対応とは、人権問題をゼロにしようということではありません。重要なことは、人権侵害の被害者の視点に立って考えること。その人たちがどういうことに不満をもち、どういう方法で対応しようとするのかを考えることで、今まで見えてこなかった問題が発見できるようになり、対応するべき人権問題はむしろ多くなるはずです。つまり企業の対応としては、どれだけ多くの人権問題に気づけるのか、といった観点で取り組むことが重要です。人権問題とは発見するプロセスが最も難しく、重要であると認識していただきたいと思います。

カシオの「人権」への取り組みをどう考えるか

東京経済大学 教員 寺中誠氏
東京経済大学 教員 寺中誠氏

2012年のダイアログから、人権座談会、CSR委員会と参加させていただき、現場で働く皆さんから率直なお話を伺うことができました。また、アンケート結果からも、各地域なりの法令や文化にしっかりと対応されていることがうかがえます。しかし、何のために「人権の尊重」をするのかという、全体的な方向性に関しては、人権の理解などを含め、非常に曖昧だという印象をもちました。貴社はコンプライアンスなどの義務的な取り組みは非常に高い意識で実施されていると思います。しかしそれでは、先に述べた人権問題をゼロにしようとする取り組みに留まってしまっているともいえます。重要なのは実際に人権を守るんだという意識のもと、具体的にどのように「人権の尊重」をマネジメントしていくのかということです。つまりカシオの考える人権方針をしっかりとつくり、それを実施していくことが重要です。今回、カシオは経営的な視点で、CSRを進められていく力を十二分にもっていることがよくわかりました。今後、貴社のCSRがより進められていくことを期待いたします。

カシオの人権への取り組み プロセス紹介

ステークホルダーダイアログ(2012年6月22日)

ステークホルダーダイアログ

寺中氏より「企業活動と人権」についてのご講演をいただいた後、黒田かをり氏も加わって、会場から寄せられた質問や意見にお答えいただくという形でダイアログを実施しました。主に(1)人権問題についての備えをどうするか、(2)問題に直面した際の判断基準、(3)外国人雇用など雇用に関連する人権問題について、の3つのテーマでお話いただきました。

詳細については、こちらをご参照下さい。

人権アンケート(2013年2月~3月)

国内外のグループ34社に対して、人権の尊重および事業慣行に関するアンケートを実施しました。アンケートは人権意識に関する設問や、労務管理、コンプライアンス、宗教上の配慮、相談窓口の有無など、15項目で構成され、集計結果は全グループ会社にフィードバックしています。

人権座談会(2013年5月14日)

実際の業務において「人権」に深くかかわるメンバー(雇用/労働、営業、サプライチェーン、海外拠点)と寺中氏が、人権アンケートの結果をもとに議論しました。カシオグループの主な現場において人権がどのように認識され、取り組まれているのかを確認するとともに、寺中氏より今後の取り組みに対するアドバイスをいただきました。座談会の後半では、人権方針の必要性についても議論され、カシオグループとして明確な方針を示すことの重要性を共有しました。

CSR委員会(2013年5月28日)

ステークホルダーダイアログ

人権アンケートの結果と、人権座談会の内容について、CSR委員会にて報告しました。寺中氏を招き、座談会で交わされた具体的な意見についての報告や、カシオグループとして、今後どのように人権問題と向き合うのかについて、ご意見をいただきました。

今後に向けて

カシオグループでは、これまでの分析結果、議論の内容を踏まえて、グローバルレベルで人権尊重のガバナンスを機能させることが重要であると考えています。そのため、2013年度中に「カシオ人権方針」を策定するとともに、人権の侵害行為や責任の範囲のとらえ方をクリアにするための基準として「カシオ人権チェックツール」を定めることを目標に取り組んでいます。


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